初めて訪れた真冬のアラン諸島は、海風と自分の息づかいしか聴こえない、寒く厳しい自然が出迎えてくれました。こうした過酷な冬にも、身も心もあたたかく守ってくれる外套のようなセーターを作りたい…。そんな想いから生まれた、1着編むまでに200時間ほどかかる渾身のカーディガンができあがりました。
難解な古いアラン模様は、ベテランニッターの千代子さん(74歳)が解読していき、木の実のようなちいさい粒は416ヶ、細やかな模様がぎっしりと詰まった存在感のあるスペシャルな1着です。
手編みのニットでしか表現でき得ない、あたたかい生きもののようなずっしりとした重厚感のある1着は、まさに手仕事の芸術品です。シャツやニットなどをレイヤードして、アウターとしてもお楽しみください。
YUKI FUJISAWAではこれまでヴィンテージのアランニットに新しい光を当ててきました。改めて0からニッターさんの手でセーターを編み上げるため原点に立ち返り、古いアランニットについて研究しました。基となったのは、1960年以前に作られた、量産のフェーズに入る以前の古いヴィンテージのアランニットです。当時は編み方の教本はもちろんありません。離島には物資も届きにくく、女性達は鳥の羽や自転車のスポークを道具にしてニットを編んでいました。
現代のアランニットとは異なる不思議な作りには、渾身の思いを込めて女性たちが編んだ姿が浮かび上がります。作り手の純粋な動機――『いいものを作りたい』 『見たことないものを編んでやる』。そうしたピュアな気持ちからものづくりが始まっています。そこに本来の創造性があり、クリエイションの原動力をニットから感じるたびに、ひとりの作り手としても励まされてきました。
こちらのセーターは難易度が高く、編める職人の数が少ないため毎年数量限定での発売となります。
【SIZE】
M SIZE
セーターらしくゆったりめに着たい女性、小さめをご希望の男性におすすめです。モデル写真でのふっくらした重厚感はそのままに、写真よりもお袖の丈を短く編んでいるため、日々の動作がしやすい点がポイントです。
身幅52cm|着丈62cm|裄丈62cm
【COLOR】
WHITE
漂白されていない羊本来のやさしいホワイト。アランニットでも定番の白色は、どんな装いにも自然とフィットする、クラシカルで落ち着いた雰囲気です。立体的なアラン模様がはっきりと浮き立って見え、手編みのあたたかなニットらしさを一番堪能できる色合いです。
【BUTTONS】
一番上には恵みを運ぶハチの姿。アンティークレースや花束の型押しボタンを、やわらかな緑の色合いで揃えました。オリジナルの陶器ボタはデザイナー自らの手で作陶しています。くわしいストーリーは「アランセーター制作日記」をぜひご覧ください。
【MATERIAL】
Wool 100%
昔ながらのアランセーターのような、素朴ながらも美しい風合いを感じるウール100%の糸です。アランニットの誕生の地・アラン諸島では、各家庭で羊糸を紡いでいた歴史があります。彼の地で初めて訪れた時に出会った毛糸玉からインスピレーションを受けました。
羊の毛には高い保温性があります。自然からの恵みをまとう喜びを膨らませ、まるで人の手で紡いだような、手仕事ゆえの不完全な美しさのある糸を選び抜きました。羊が運んできた植物の木くずや、色とりどりの羊色が混ざっています。自然のものの魅力としてお楽しみください。
【HOW TO CARE】
ご自宅で中性洗剤による手洗いができます。ご購入後のニットのほつれや、箔のオーダーリペアなどのアフターメンテナンスをお引き受けしています。