虫食い花台/YUKI FUJISAWA

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こちらの作品は一点物のため、オークション形式で販売されます。

虫に食べられ、製品用の木材としては使えずに、倉庫で出番を待っていたナラの木。鉄媒染をした上から藍色に重ね染めし、金継ぎのように穴をお直ししました。すると虫食いの痕跡が、まるで夜空にきらめく星のように輝きはじめました。

本来なら見過ごされてしまう不完全さも、じっと見つめてみれば、そこにはロマンが隠れています。新たな光を当てることで、古い家具が時を越える魔法をまとい、世界にひとつだけの家具へと生まれ変わりました。

この企画を作り上げるまでに、わたしたちは何度も工場や山へ足を運びました。伐採の現場、山を見守る人々、原木のたたずまい、製材所で積み重ねられた板の一枚一枚。目に映るすべてが、木が生まれてから人の暮らしへとつながっていくまでの長い時を語りかけてくるようでした。

里山とともに生きること。自然の恵みをいただき、ものづくりを続けていくこと。それは決して効率的ではなく、祖父が植えた木を孫が狩るような、気の遠くなるほどの時間と、人の手の積み重ねによって支えられています。山と生きる人々の営みを知ることで、木が「家具になるまで」の長い旅路を、あらためて感じる時間となりました。

そうして出会った原木の姿の美しさを、そのまま家具のデザインに取り入れました。通常、丸太を製材する際に削り落とされる「耳」と呼ばれる部分は、原木の最も外側にあります。なめらかではなく歪みや凹凸を持つ樹皮の部分は、木が生きてきた証そのものです。今回「耳」の表情の面白さを余すことなく活かしながらも、日々の生活に使いやすく馴染むように丁寧に磨き上げ、テーブルの端として仕立てました。

ただ木を「整える」のではなく、木そのものが持つ物語を大切にするということ。木の成り立ちを感じながら、使う人の手にも心地よく馴染むように。そうして生まれた家具は、森の時間や生きものたちの佇まいをそっと暮らしに届ける、特別な存在となりました。

 

カラー:藍色×ゴールド

サイズ:W×D×H(570    480    700)

素材:天板 ナラ材、脚 ブナ材、籐、花台(コロニアルシリーズ)推定1986年製・2025年再製

技法:塗装剥き取り、木地調整、木地着色、天板制作、鉄媒染、塗装上塗り、色摺り込み

作家:YUKI FUJISAWA

*YUKI FUJISAWAの制作日記はこちらからお読みいただけます*

*カリモク家具の制作日記はこちら

 

一点物のためオークション形式で販売されます。ご購入前に必ずこちらの「ニューオールドカリモク 販売商品について」をご一読ください。

【オークション開催期間】

2025年3月29日(土) 12:00 〜 4月26日(土) 17:59

家具送料が別途かかります。銀行振込でのお支払いのみとなります。落札した方にのみメールにてお支払いのご案内をお送りします。

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