グレープアゲート再登場✧アトリエショップでぶどう狩り✧11月16日-17日開催

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「Aran Sweater 2024」ラインナップのご紹介

TEST | 2024/03/01

編み目の数だけ、歩みの分だけ、誰かを想って生まれるハンドニットという存在。デザイナーの藤澤がインスパイアされ続けているのは、アイルランド発祥のアランニットです。 

2024年は新たにベストや襟付きのセーターが出来上がりました。お好きなかたちのセーターの色合い、サイズ、陶器のボタンなどをカスタムしてオーダーいただけます。毎年ご好評いただいているニット帽も、お揃いのカラーリングで登場です。

ONLINEオーダー会は3月31日(日)まで。お届け時期は24年冬と、25年冬です。

ひとつひとつ職人さんの手で編み上げるハンドニットのためすこしお待たせしてまいますが、来たる冬の贈りものとして、たのしみにお待ちいただけましたら幸せに思います。

  

【5種類のアランセーター】

 

1 【Collared pullover】

 

2【Vest】

片方はVネック、もう片方はUネック。どちらを前にしても楽しんでいただける2wayのベストです。

サイドはボタン仕様で開くようになっており、体型の変化にあわせてボタンを外してサイズの調節ができます。着脱しやすいのも大切なポイントです。

昨年、デザイナー藤澤のまわりでは子どもを産む友人が増えました。身のまわりにいる大切な人の変化に向き合いながら、だんだん大きくなるお腹をながめていた時に感じた、こういう服があったらいいなという理想がデザインに反映されています。

わたしたちのすべては、変わっていく。心もからだも環境も、大切なものごとも。変わりゆくものを招き入れるための、揺らぎをふっくらと包み込むニットがきっと、今年も生まれるのだろうなと思う。』 (制作日記「アランセーターお披露目会に向けて。夢のような一日を」野村由芽/著)

 

 

3 【Pullover】

アランセーターコレクションの始まりは、ちいさな花が潮風に吹かれる模様のセーターでした。

かつて誰かが耕した大地には萌出たばかりの緑のじゅうたん。夏のアラン諸島で目にした風景からインスピレーションを受けたこのセーターには、島の名前「Inis Mór(イニッシュモア)」を冠しました。

アランニット誕生の地・アラン諸島は大西洋から吹き付ける風が強く、紀元前2500年頃に人々がこの地に辿り着いた時には、荒涼とした大地には土がありませんでした。命懸けの自然のなかで、誰かを慈しむ思いと共にアランニットは編まれてきました。

アランニットとは?という問いに立ち返り、数ある洋書を読み解きながら初期のフィッシャーマンニットを改めてリサーチしていく中で目に留まったのは、1930年代に編まれた、アイルランドのNational Museumに収蔵されている1着のセーターです。ガンジーの影響を受けているこのセーターは、前後の模様が異なるユニークな特徴を持っています。元来ガンジーセーターとは、海の男たちのために編まれたニットのため、闇夜の航海でも表裏・前後ろどちらも着用できる理に適った作りをしています。

アランニットの起源であるガンジーニットにリスペクトを込めて「Inis Mór」は前後がなく、どちらも前にして着られます。クラシカルなアラン模様の日、白い花を身にまとう日。気分によって装いを変えて楽しんでいただけます。

 

4 【Pocket cardigan】

昨年1番ご好評いただいた、軽くてあたたかい《Pocket Cardigan》です。プレーンな編み地はさまざまな装いに合わせやすく、自然の粒が混ざった色の奥行きを、ゆっくりじっくりと眺めていただきたい1着です。ふんわりとしたボリュームのあるポケットに「うまのはなむけ」ボタンが左右に1つずつ飾られます。

「馬の餞(うまのはなむけ)」とは…
かつて日本では、道中の無事を祈って旅立つ人の馬の「鼻」を、目的地の方角へ「向ける」習慣がありました。そこから「はなむけ」という言葉は、旅立ちや門出を祝福して贈り物や詩歌を送ることの意味になりました。

いまにも歌いだしそうに愛らしくいきいきとした表情の生き物たち。人とひつじの出会った瞬間や、きらきらと輝く鱗の魚、そっとほほ笑む馬、花瓶に活けられた花などが描かれた、オリジナルの陶器ボタンが主役のカーディガンです。

型を作ってくれたのは、木彫作家「うまのはなむけ」さん。昨年のYUKI FUJISAWAが旅写真をお送りし、旅の景色が12種類の模様に表現されました。

 

5 【Cardigan / Galway】

 

初めて訪れた真冬のアラン諸島は、海風と自分の息づかいしか聴こえない、寒く厳しい自然が出迎えてくれました。こうした過酷な冬にも、身も心もあたたかく守ってくれる外套のようなセーターを作りたい、そんな想いから生まれた存在感のあるスペシャルな1着です。

難解な古いアラン模様は、ベテランニッターの千代子さん(73歳)が解読していき、木の実のような小さい粒は416ヶ、1着編み終わるまでに200時間ほどかかる渾身のカーディガンが出来上がりました。

手編みのニットでしか表現でき得ない、あたたかい生きもののようなずっしりとした重厚感のある1着は、まさに手仕事の芸術品です。シャツやニットなどをレイヤードして、アウターとしてもお楽しみください。

YUKI FUJISAWAではこれまでヴィンテージのアランニットに新しい光を当ててきました。今回は改めていちからニッターさんの手でセーターを編み上げるため原点に立ち返り、古いアランニットについて研究しました。基となったのは、1960年以前に作られた、量産のフェーズに入る以前の古いヴィンテージのアランニットです。当時は編み方の教本はもちろんありません。離島には物資も届きにくく、女性達は鳥の羽や自転車のスポークを道具にしてニットを編んでいました。

現代のアランニットとは異なる不思議な作りには、渾身の思いを込めて女性たちが編んだ姿が浮かび上がります。作り手の純粋な動機――『いいものを作りたい』 『見たことないものを編んでやる』。そうしたピュアな気持ちからものづくりが始まっています。そこに本来の創造性があり、クリエイションの原動力をニットから感じるたびに、ひとりの作り手としても励まされてきました。アランニットとの出会いに感謝を込めて、このカーディガンには、アラン諸島へ向かう基点の港町「Galway(ゴールウェイ)」と名付けました。

こちらのセーターは難易度が高く編める職人の数が少ないため、お届けの目安は2025年春以降です。アイテムページにお届け時期の情報を掲載しています。

 

3 【Pocket cardigan / ARAN / SHEEP / BUTTERFLY&FLOWER

自然からのあたたかな恵みをくれる羊、花のまわりを自由に羽ばたく蝶、プルオーバーとお揃いの古いアラン模様…。愛らしい模様のポケットをお選びいただける、陶器のボタンが主役のカーディガンです。

プレーンな編み地はさまざまな装いに合わせやすく、軽くて暖かいのも特徴です。ふんわりとしたテクスチャーのある毛糸の風合いを存分に楽しんでいただけます。

今回のコレクションのなかでも、性別年齢を問わず末長く愛してもらえる雰囲気を持ったこのカーディガンには、新旧の時代がゆるやかに混じり合うアイルランドの中心地「Dublin(ダブリン)」と名付けました。

 

【BUTTONS】

オリジナルの陶器ボタンを、デザイナー自らの手で作陶しました。詳しいストーリーは「アランセーター制作日記」をご覧ください。今回のONLINEご予約会では、セーターのボタンをお選びいただけます。

・ボタンおまかせ

それぞれのセーターに似合うボタンの色をデザイナーがセレクトします。どんな組み合わせになるかは、届いてからのお楽しみです。

・ボタン白系

釉薬のゆらぎが、絶妙なグレイッシュトーンのグラデーションを生み出します。どの色のセーターにもすっきりと似合う色合いです。

ボタン茶系

ヴィンテージニットに付いているウッドボタンのように、温かくナチュラルな雰囲気です。

  

【お届け時期】

ハンドニットのため少しお待たせしてまいますが、来たる冬のたのしみとして、お待ちいただけましたら幸いです。ひとつひとつ職人さんの手で編み上げるため、上限に達し次第オーダーを締め切らせていただきます。  

  2023年12月から順次お届け

・【Pocket cardigan / ARAN / SHEEP / BUTTERFLY&FLOWER】 

 

 2024年冬頃から順次お届け

【Aran Sweater / Inis Mór】

【Cardigan / Galway】

こちらの2つのアイテムは、23年5月頃にお届け時期の目安をご案内いたします。お申し込みいただいた順番に編ませていただきます。

 

【時とともに、育てていくセーター】

今回の新作セーターは「時とともに、育てていく」ことを前提としています。最初にお渡しする際は、これまでのコレクションよりも箔押しのデザインをひかえめにあしらっています。

セーターはお届けのあと、翌年以降に「箔を重ねる機会」を設けることにしました。最初の冬は、アランセーターの“そのまま”のデザインをたのしむ。そして、その3年後や5年後、よき頃合いに、新たなきらめきを重ねていただければと思います。お手元に届いたセーターが、時とともに、使い手とともに、長く輝き続けてくれることを願ってはじめたプロジェクトです。

・YUKI FUJISAWAのセーターへの箔押しを、年に1度、有償でお引き受けします。

・アフターメンテナンスの対象は、YUKI FUJISAWAアイテムに限ります。

・初回は2024年晩夏のおしらせを予定しています。公式Instagram、WEBサイトでのおしらせをお待ちください。

 

【COLOR】

・WHITE

漂白されていない羊本来のやさしいホワイト。アランニットでも定番の白色は、どんな装いにも自然とフィットする、クラシカルで落ち着いた雰囲気です。立体的なアラン模様がはっきりと浮き立って見え、手編みのあたたかなニットらしさを一番堪能できる色合いです。

・GREEN (2023年色

潮を浴びて灰がかったようなグリーンは、夏のアラン諸島の草の色からインスピレーションを受けました。土のような茶色の毛糸を混ぜあわせることで、大らかな自然の雰囲気を表現しています。萌えたばかりの緑色が、冬の装いをおだやかに照らしてくれます。

・NAVY

陰影のある藍染のようなネイビー。ほんのわずかだけ異なる色調に染め上げた糸を共に編んでいくことで、内側から発光するような奥ゆきのある紺色を表現しています。深い海の底や、荒波に濡れた岩肌のようにもみえてきます。性別を問わず人気のカラーです。

・PINK (2023年色)

落ち着いた静けさのあるピンク色です。これから年を重ねるたびに心強く共に歩んでいけるような、上品な色合いにこだわりました。アラン諸島で見かけた可憐に咲く花々の色から着想を得ています。

セーター&マフラー&ミトンはおそろいのカラーリングのため、コーディネートをして一緒にご愛用いただけます。  

 

【MATERIAL】

昔ながらのアランセーターのような、素朴ながらも美しい風合いを感じるウール100%の糸です。アランニットの誕生の地・アラン諸島では、各家庭で羊糸を紡いでいた歴史があります。彼の地で初めて訪れた時に出会った毛糸玉からインスピレーションを受けました。

羊の毛には高い保温性があります。自然からの恵みをまとう喜びを膨らませ、まるで人の手で紡いだような、手仕事ゆえの不完全な美しさのある糸を選び抜きました。

風合いの魅力をそのままにしているため、羊毛らしい香りがします。肌心地が気になる敏感肌の方は、タートルネックとあわせて楽しんでいただくと安心です。羊が運んできた植物の木くずや、色とりどりの羊色が混ざっています。自然のものの魅力としてお楽しみください。

 

【アランニットとは?】 

アランニットは、アイルランドのアラン諸島という小さな島で手編みのセーターとして、100年近く受け継がれてきました。いま世界を見渡しても手仕事の伝統文化が残っている地域は本当に少なくなっています。

数十年の時を経てもなお輝きを放つ、だれかが愛情をこめて作った数々の手編みのセーターにこれまで出会ってきました。「30年40年経っても、だれかをそっと温める存在になってほしい。」そんな思いから、YUKI FUJISAWAでは手編みでこそ表現できるアランニットにこだわっています。

 

【アイテムのメンテナンスをお引き受けしています】

全てのニットアイテムは、ご自宅で中性洗剤による手洗いができます。

また、「時とともに変わっていくこと」を楽しんでいただけるよう、YUKI FUJISAWAではご購入後のニットのほつれや、箔のオーダーリペアなどのアフターメンテナンスをお引き受けしています。アトリエで手仕事を重ねている私たちだからこそ、末永くご愛用いただけるよう、ともに時間を過ごしていければと思います。

 

【ご予約会は4月30日まで】

ONLINEご予約会は4月15日(土)20:00 〜 4月30日(日)23:59まで。1着ずつ予約をお引き受けし、職人さんの手で編み上げるため一般発売はありません。一定数に達し次第、受付終了となります。

これから先、長い時間を共にする「友人」のようなハンドニットとの出会いをおたのしみいただけますように。

 

【 * 4/22 追記】

インスタライブでご質問のあった重さについてお答えいたします。

セーター重さ(約)

・Pocket cardigan
S 800g
M 800g
L 1000g

・Cardigan
S 1400g
M 1500g
L 1600g

・Aran Sweater
S 900g
M 1100g
L 1200g



© YUKI FUJISAWA